閑静な住宅街で知られる関西の芦屋。そこから程近い大阪湾で、ここ数年秋になるとブリが釣れてしまう“らしい”。そんな驚きの情報を元に面白い遊びをずっと考えていた。琵琶湖発ブラックバスフィッシングをテーマに生まれたDRT/TiNY KLASH。がある。ビジュアルと実績が伴うカリスマ的大人気なビッグベイト系ルアーだ。冬の到来を控えるこの時期に、このカッコ良いルアーでブリを狙うっていうのは、更にカッコ良くないだろうか!?常識を壊して新たな可能性に挑戦する。このルアーに込められた思いをなぞるかのように、そんな企画を思いついてしまった。賛同してくれたのは、トップウォーターバスフィッシングを愛しアパレルブランド「RADSENSE」を運営する林さん(写真下)。そしてソルトウォータールアーフィッシングに留まらない釣り経験を持ち、ライフジャケットやウォーターギアで認知される「BLUESTORM」のサポートを受ける本間さん(写真上)。 釣り以外のストリートカルチャーやファッションを好む感度の良い二人だが、もちろん2人ともビッグベイトルアーに拘る「ビッグベイター」でもなければ、当然ブリをビッグベイトで狙ったこともない。がしかし「この釣りがヤバい!」と、ZATSUO船長を筆頭に妙な胸を膨らませ港に集まった。
マリーナから出船して、親子や幸せ一杯のカップルなど、まだ水辺にはレジャーを楽しむ人達が見える。驚いたことに、我々の生活環境より程近いエリアから本企画はスタートした。 テトラポットが岬のように並ぶエリアにて、サヨリやイワシなどのブリが捕食するベイトフィッシュの群れを発見。従来ならルアーとベイトサイズを合わせるのはお約束。しかし我々が握るのは DRT/TiNY KLASH。ビッグベイトと呼ばれる中でも少し小さめだが、目の前のベイトフィッシュサイズより遥かに大きい。しかし、そんなことはお構いなし!何故なら「このルアーで釣りたい!」その思いが強かったから。魚(釣れそうな状況)に自分を合わせるより、自分(釣り人の拘り)に魚が合わせてもらい、自分らしい釣りで魚と出会いたかった。そんな強引のような的確なような…この強い思いがまさにBINGO!本間さんのリトリーブを一瞬止めたアクションにバイト。早々のヒットに驚きが走る。ブリとは出生魚で最大サイズを指すが、顔を出したのは関西エリアで呼ぶ一回り小さいメジロサイズだった。サイズはともかく「拘って釣れた一匹の魚の価値に勝るものはない」こんなフレーズがピッタリ似合う。人間では理解出来ないビッグベイトの底力とでも言おうか、このTiNY KLASHが秘める底知れぬ魔力を証明してしまったのだ。わざわざ新潟から神戸まで駆けつけてくれた本間さんの魚を船内全体で祝した。
教科書に載っているようなお約束の釣りをしているつもりはないし、そもそもフロンティア精神でここに至る。そのせいか?林さんの竿がしなることはない。でも近道して(ルアーを変えてまで)釣りを楽しむつもりはさらさらない。だって自分のブランド「RADSENSE」のカラーを背負ったTiNY KLASHで釣りたかったから。しかしそんな気持ちとは裏腹に天候は崩れ始め、雨風を考えるとタイムアップは目前に。ここぞ!と、ばかりにBLUESTROMのレインウェアが威力を発揮。折れそうな林さんの心と身体までサポートしてくれた。諦めずに竿を振り続けた林さんの竿が遂に引き込まれる。驚きが隠せないまま、上がってきたのは立派なブリサイズ。信じて投げ続けた嬉しい結果だった。今回我々は間違いなくカッコ良い釣りを楽しんだと思う。「カッコ良い」と聞くとファッション性や物のディテールなどを思い浮かべるが、それだけではない。服はあくまでも衣であって、中身の人間から滲み出る雰囲気こそがファッションの評価に繋がるもの。「服に着せられている人」もいれば「服を着こなす人」もいる。自信に溢れ楽しみきった我々は後者を名乗るに等しかった。普段から多趣味で遊び心あるこのメンツで、敢えてTiNY KLASH を投げ、BLUESTROMのウェアとライフジャケットで安全と快適を確保しながら、港から程近い湾内で、でっかいブリを釣って楽しんでしまうなんて…。人の真似でもなく、情報に振り回されるわけでもなく、自分らの価値観に拘って、前人未踏の釣果を出してしまった。これは「お洒落」と呼ぶ以外に、他ない。
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昨日の釣りは手探りにも関わらず、手応えある充分な釣果だった。しかし夜が明けてみると、海の顔色が降り続けた雨ですっかり変わっていた。昨日見かけたベイトフィッシュの姿はなく、濁った海面は別フィールドにも思えた。やはり…ブリからのコンタクトは無い。しかしリトリーブしてきた回収寸前のルアーに、追って来たシーバスが反転した。なるほど!本来は日中釣りづらいシーバスだが、水質が濁ったため明るい昼間でも捕食体制に入っているようだ。淡水と異なり海では未知数の魚種が存在している。ここは自然に身を任せシーバスポイントを回ってみると、案の定な爆釣モード。おまけにチヌまでDRT/TiNY KLASHにヒットしてしまい、予想もしなかった展開に船上はパーティーモード。振り返れば、昨日と今日で大阪湾の三大フィッシュをゲットしてしまい、前人未踏のフロンティア企画は大成功に終わったのだった。
2025年Bluestormよりカスタマイズな膨脹式ライフジャケットが新登場
Bluestorm/ティバノウエスト 2.0(仮)
従来の膨脹式ライフジャケットでは気室が膨脹する際に本体下部より膨らむ仕様だったが、当モデルでは新たな特許技術取得によって上から膨らむ構造を採用。そのためアクセサリーをぶら下げても、膨脹した気室と干渉しない新タイプの膨脹式ライフジャケットが完成。ウエスト周りにはフィッシュグリップやギンバルを装着するためのD環が付いており、ウェビング部分にポーチやアクセサリーホルダー等を取り付けられる自分なりのカスタマイズが可能になった。
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