「渡辺の親分」と言えば、ハンドメイド系釣具関係者で知らない人はないくらいのレジェンド。今年で68歳を迎える渡辺さんとは、冬でもビーサン&短パンの100%元気印のスケーター&スノボーダーでもある。漫談のような人を惹きつける口調と、終始笑いに変えるセンスこそ、まさにお店の名物看板男。ロッドビルディングのオーダーメイドを中心に、店内では新旧問わず取り扱う実にマニアックな老舗釣具店。
うらしま堂:
〒348-0028 埼玉県羽生市北袋445-1
TEL: 048-565-0444
営業時間:13:00 ~ 22:00
定休日:月曜日・第3回目火曜日
渡:親父の代から数えたら67年目ですよ。自分が小2の時は駄菓子屋もやってましたから。自分は18歳で釣り関係の問屋に入り、10年修行してから店を継いで37年目だと思います。その頃からルアーフライも取り扱い始めて、新たな事業を試みる時はユーザーより1cmでも一歩前にいることが重要だと思ってやってきましたが、どうやら前は前でも「斜め前」だったみたいでw。それに気づいたら軌道修正をすれば良かったのですが、それでもお客さんを待っていたらこんなんですよw。
L:そんなことないと思いますが、それを言うとしたら「早すぎた」とか「前すぎた」かもですねw。だからか、お客さんはマニアックな人が多いですよね?
渡:ふらっと入ってきたお客さんは、昔の目新しい物が置いてあるからか?「ここはテンション上がりますね?!」って舞い上がっちゃってw、結局手ぶらで何も買わないで帰るって言うw。あとはお客さんに「ありますか?」って聞かれるから「ありますよ!」って答えるんですよ。「でも今すぐ出せないんで…また来て下さい!」って言うと、本当に探している人はまた来てくれるますよw。僕の本職はロッドビルディングですけど、お好みのロッドが仕上がったら、ルアーも欲しくなるじゃないですか?そしたら「やっぱり選ぶ楽しさも必要なんじゃないかな!」ってね。
L:その渡辺さんの考え方に影響されたコアな釣具店を何件も知ってます。洋服屋の古着屋をDIGるようなワクワクする感覚ですね。
渡:まあ釣りなんて、自己満で楽しければ良いんですよw。ウチのオリジナルブランドの「THE CUSTOM」なんて4.5フィートクラスのショートロッドだから、低めのオーバーハングにもスパッとルアーを放り込めます。釣れなくとも充分楽しいし、エロ話したりカップラーメン食べたり。ガツガツしたら疲れちゃうし、しらけちゃうんすよね。オレの船は「船上カフェノーバイト」って名乗ってますからw。ま、釣れる時はこんなん(喫煙中のタバコを指差す)でも釣れるんでねw。
L:いやいや、どんなスティンクベイトっすかw!
渡:あれ?そう言えば、ウチにも葉巻の形をしたAbelの「Cigar Lure」ってルアーありますよ!でも………何処だったかな?