入社して14年目、釣具関係の問屋に勤務する林さん。釣り以外にも90年代スケートカルチャーが好きで、そのアパレルや音楽のスタイルは彼の日常で定着している。そんな林さんだが、とある事がキッカケで自分思考のブランドを任されることになった。本来の業務と生き甲斐ある自分ブランドスタートに驚きが隠せない様子。「自分の理想が形になる喜び」や「誰かに認めてもらった時の喜び」についてピュアに語っていただいた。
林:ある日、社内でリールハンドルについて会議が行われたんです。基本的には黒やグレー、時に木目カラーなどが定番なんですが…。そこで思い切って、自分がハマっているパープルやライムグリーンの奇抜なカラーを提案したんです。個人的にビビットなカラーリングを取り入れたスケートカルチャーが好きだったんで(笑)。社内で通用するか?しないか?はさておき、とにかく「こんな色で作りたい!!」という自分の意見でした。
L:僕も好きですけど、なかなかイレギュラーな意見かもですね?
林:「そんなカラーリングで大丈夫なん?」と、当然です。今までこういった尖ったアイテムはウチにはなかったので…。でもそうしたら「じゃ、それは別ブランドとして自分でやったら良いんちゃう?」っていう話になってビックリしました(笑)。驚くことにハンドルのカラーリング路線から、自分のブランド「RAD SENSE」を社内に持たせてもらえるようになったんです。そこからは、自分の好きな路線でアパレル展開をさせてもらってます。
L:チャンスをくれた会社に感謝ですね。おそらく営業実績や林さんの人柄が良かったんでしょうね。社内的にも若い世代の意見を取り入れたいという強い意志ですね。そういえば…今ではモンスターカンパニーのDさんも、当時は御社の傘下で展開されていた事を思い出しました。もしかしたら、これこそ「若手バックアップ」は社風かもですよ?
林:「やりたいことがあるからと独立や退社」というケースは珍しくないと思いますが、会社に所属しながら「社内でやりたいことができる」って環境は幸せやと思います。但し本来の営業職も怠らないようにしないとダメなので、あくまでもブランドの方はゆっくりです(笑)。まだ作り込みまでは手が届かなく、Tシャツやスウェットなどのプリントものがメインになっちゃいますが、勤続していると良い事もあるなと痛感しました。「理想的なライフワーク」というか「新たな生きがい」というか、自分の会社や販売店様にも色々感謝しています。