ベイトロッドに拘ったブランド“フィッシュマン”を赤塚氏に振り返っていただいた。幼少から今日まで、彼の釣り人生は現在進行形だった。
とにかく小学生の頃からマスのビジュアルが好きでね。なんせ「釣りキチ三平」世代ですから。東京にはマスの釣り場なんてないので、真剣にマスが釣りたくて葛飾区から自転車で日光まで通ってました。あまりにも釣れなくて、後に福島県まで足を伸ばしましましたけど釣れませんでしたね。その後は思春期を迎え釣りを離れたんですけど、友人の誘いで久しぶりにバス釣りに行ってみたんです。そしたら知らないギアや釣りが進化していて驚きましたよ。ワームなんて使ったら3桁くらい釣れちゃって。その時にふっと思い出したんです。「そう言えば、あの時からまだマスを釣ってないな」と。それをキッカケに「マスと言えば北海道だろう!」と、飛行機で遠征して待望のマスを釣る事が出来たんです。それは嬉しくて嬉しくて、東京に帰宅しても北海道が頭から離れなくなってしまって。それでよく考えたら、自分は映像関係の仕事だから東京に拘る理由もない事に気がついて。「引っ越しちゃえ!」と三ヶ月後には道民になっちゃいました(笑)。
そこから現地のフィールドに通い始めたんです。蛇行蛇行が続き、レイダウン、大淵、落ち込みなど、素晴らしいポイントが無数にあるんですよ。そんなヨダレ物のポイントを目の前に、バサー上がりの自分は「これ、ベイトでキャストしたいな」と思ったんです。ベイトタックルの方が高確率でキャストがキマりやすいし、この釣りはキャストがキマってこその釣りだなと。とは言え、当時はベイトフィネスなんていうリールもなければ、当然それに合わせたロッドもない。とにかく探しまくっても見つからなく最終的に作る事を決意して、数々のブランクスをテストしてみたんです。小学生の時に、あれだけマスを求めて通いつめて旅しましたけど、どうやらこの時から「ロッド研究の旅」が始まったんですよ(笑)。もう片っ端からテストにテストを重ねましたが、もうトライ&エラーしか手段がなくて。紙やすりを使って1本1本試していく気が遠くなるような作業で(笑)。スローでありファーストでなければいけない。竿が曲がってスパっと戻ってくるような。5gのルアーを低弾ライナーで撃ち、4gのトッププラグも投げたい。竿を合わせていけば、無かったジャンルの釣りでも成立するもんです。それでやっとのやっとで、フライロッドのブランクスを使って自分の目指していたロッドに辿り着いたんです。
その竿が完成してからは、なんせキャストがキマるから本当によく釣れましたね。渓流は魚の付き場が分かりやすいし、キャストがキマレば0.5秒でバイトが来ますから。ルアーはシングルフックが基本なんで根掛かりも少ないです。だからとにかく攻める釣りで、しかも「テクニック重視な点の釣り」になります。運の釣りはゼロで、ルアー回収時に釣れちゃったとしてもカウントには入れません。ポイントに上手く入れたら勝ち!入らなければ負け!みたいな(笑)。元々自分もテクニックなんかないですけど、ただロッドの性能に依存した釣りなんですよ。で、ある日そんな姿をYOU TUBEで公開してみたんです。そこからですよ。「その竿はどこで買えるんですか?」と問い合わせが殺到しまして。問い合わせに対してお答えをして…そして譲る事になり…。そして今度は個々のお客様オーダーに答えながらの「ロッド作りの旅」が始まりですよ(笑)。後に限界を感じて量産にシフトしましたけど…。何の目標もなく何の知識もなく、目の前の事を熟してきて「今」なんですよ。自分でもよく分からないですけど、専ら「フィッシュマンという現在進行形の旅」をしてます。
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