蛇と魚のクロスオーバーを思わせるアジアンな魚“雷魚”。一見グロテスクで、釣り上げても触れない釣り人がいるくらいだ。「噛み付く」くらいに思っている漫画を読みすぎた大人も少なくない(笑)。そんな人に釣れてしまったら一苦労だ。おもわず釣れてしまった雷魚を蹴飛ばしたり叩き付ける奴がいるかもしれない…それはそれは可愛そうなもんである。こんなのを見たらライギョマン(雷魚好き)は黙ってないよね。雷魚を守ろうと凄い剣幕で飛びかかる光景が目に浮かぶ。僕も雷魚が好きな人間の一人だが、好きを通り越してイカれた(愛して病まない)ライギョマンは少数だが確実に存在する。その好きさ加減というのは、誰もが驚くくらいの入れ込み方である。雷魚は年々減少していると言われており、この魚を巡ってちょっとした抗争もあるとかないとか。池の水が抜かれることになり、取り残された雷魚を救いにゴムボートを出す熱意ある話も聞いた事がある。これらの価値観は人それぞれだから大きな声では言えないが、今回のページはそんな雷魚を虐待するかのような光景に遭遇したお話。人間としての目的が分からなすぎる。何かのメッセージか?ただの変態的行為か…。死んで干物化した80センチを越える巨大な雷魚がガードレールに吊るされていたのだ。子供の頃に見た映画「食人族」や、“首狩り族”のキーワードが頭によぎった。「あってはいけない」残酷な光景だった。僕はしばらく硬直した後で、臭く腐敗した魚体をそっと押して川に返してあげた。もう二度としないと約束してほしい、人間さんよ。