「もしかして野菜はルアーとして動くんじゃない?」って、コマツ編集長との脱線談から生まれた企画。野菜でルアーを作り、ブラックバスを釣ることに挑戦した。
ピックアップしたのは“ヤングコーン”、“おくら”、“ピース豆”、“ししとう”、“小ナス”の5種類。雷魚用のPEラインを手芸用の極太針で野菜達に通し、ルアーとしてのリグ組みを試みることにした。が…ここで早速問題が発生。“おくら”、“ピース豆”、“ししとう”は、針をボディに通すと繊細すぎて割れてしまう…(笑)。結果、このリグに耐えた戦士の“ヤングコーン”はポッパーペンシルに、“小ナス”はフラップテイルにした。
野菜ルアーで野池のオカッパに挑む。現場で撮影協力してくれたのは、Low Biteの配布店でもある「Fishing SAKAI」の酒井さん。“ヤングコーン”をキャストする。着水音は静かで釣れそうな予感。しかし、ただでさえ繊細な野菜ルアーの弱点があらわになる。なんと…繊細すぎてキャストパワーで壊れてしまったのだ(笑)。これではルアーとは呼べない。ただ野菜に針が付いているだけの面白い観賞物だ。すかさず“小ナス”に変える。「ダメか?」という気持ちでキャストをするが…「壊れない!」。それどころか、岩にあたっても問題なし。野菜界最強の戦士?“小ナス”を投げ倒す。頭でっかちの“小ナス”の形状が良い引き波を起こす、そして遂に「ガボォ」っと魚のアタックで竿がしなる。
「やった?!」という気持ちの半面、ルアービルダーを目指す僕は少し複雑な心境。「日頃から考えぬいて製作しているオリジナルルアーとは何なんだ?」って(笑)。「野菜で釣れてしまうブラックバスってどうなんだろう?」って(笑)。必死になって釣りをしているのが、少しバカバカしい気持ちになったが、野菜で釣られてしまうファンキーなブラックバスって…やっぱり大好きです(笑)。
BubbleSoundFreaks 山上