釣りが上手くなりたい人は、釣りの技術を自分なりに練習したり研究していると思います。では釣行時の安全に関してはどうでしょう。自分が水に落ちたときのことを実験や意識してみたことあります?
神奈川県は湘南の江ノ島で開催されたイベント「第2回 キモチノイイ釣り勉強会」は楽しく遊ぶために、水辺にまつわる危険を知ることができる勉強会。現役の海上保安官の方、サーファー向けの気象情報サイトを運営されているライフガード連盟の方、カヤックフィッシングのスペシャリスト、エクストリームフィッシングのエキスパート、救命具メーカーの方、アウトドアウェアブランドの方、捨てられた釣り糸による鳥類の被害を調査している方など実体験を元にしたお話は非常に興味深いものでした。
「最悪の状況を想定できない人は非常時に生き残れない可能性が高い」ということを強く感じました。「自分は大丈夫」と思っている人ほど危ないそうです。どんなに泳ぎが達者でも、転落時に頭をぶつけて気絶したら泳げません。ライフジャケットを軽視している人は、死にたくなければ考え直したほうがいいですね。「自業自得でバカやった人が死ぬのはかまわないけど、そのせいで釣り場が閉ざされるのは困る。」こういう意見もあります。一見冷たく感じますが、結果的には誰もが「死なないで欲しい」と思っているんですよね。
そして、勉強会のメインイベントはなんといっても「落水体験」です。実際に救命具を着用して防波堤から海にダイブするんです。さまざまなタイプの救命具が用意されており、製品のメリットやデメリットを目の当たりにできちゃうわけです。万が一に備えレスキュー体制で海上保安官の方が見守ってくれています。ここまでお膳立てされていても、飛び込むのには勇気がいるものでした。そして実際に飛び込んでみたら、心臓がバクバクと高鳴っていてびっくり。事故で落水したら簡単には落ち着けないと思いました。こういうのも体験してみないとわからないんですよね。みなさんも、まずは安全について考えることからでも始めてみませんか?